樋口日奈
コメント

樋口日奈

――劇団☆新感線から出演のオファーが来た時、まずどう思われましたか?

私、叶えたい夢をリストにしているのですが、その中の一つが「劇団☆新感線さんの舞台に立ちたい!」だったんです。まだ乃木坂46のグループに在籍していた頃からずっと書いてあったもので、それが今回叶うことになって。もう、すぐに母親に報告しました。

――お母様も新感線のことをご存知なんですね。

はい、すごく喜んでくれました。家族揃って絶対に観に行くねと、みんな心待ちにしてくれています。

――新感線に出たいと思われたのは、何かきっかけがあったんですか?

舞台は何度か観劇していますし、DVDも持っています。初めて観劇した時は衝撃を受けました。新感線さんの舞台はものすごく豪華絢爛で、幕が開いた瞬間から圧倒され続けてあっという間に観終わってしまう感覚なんです。そして観終わると毎回、「今回もやはり観に来て良かった」と思えて。劇場に入った瞬間から物語の世界観に没入できるので、あの感動や空気感を体験した時「いつか私もこの舞台に立ちたい! そのためには自分はもっと頑張らないと」と思うようになり、この夢を目標にしてずっと活動をしてきました。

――今回の共演者の顔ぶれについては、どんな想いがありますか。

粟根さんとは6年ほど前にストレートプレイでご一緒させていただいたことがあり、吉田メタルさんとは現場でお会いする機会がありましたので、その時にご挨拶をして少しお話しもできましたのでその点では安心なのですが。そのほかの皆様とは初めましてなので緊張しますが、まずは顔合わせでお会いできるのが楽しみです。本当にさまざまなフィールドで活躍されていらっしゃる方ばかりですしね。

――いのうえさんに演出をつけてもらうのも初体験なわけですが。何か、噂など聞かれていますか。

はい、聞いております(笑)。ドラマの現場などで共演者の方と話している時に「私、新感線の舞台にいつか出たいんですよ」ということはあちこちの現場で話していたので。

――そうすると、誰かしら出演経験のある方がいらしたり。

そう、「昔、出たことがあるよ」とおっしゃる方がいると「どういう感じなんですか?」と探りを入れていました(笑)。「稽古場ではいのうえさんの頭の中の世界が伝えられるから、それをちゃんと聞いてその通りにやっていけばいいんだよ」ということを皆さんおっしゃっていましたね。だからきっとものすごく細かいところまで緻密に計算されていて、舞台で拝見していたあの動きは、何歩歩いて振り返るとかまで全部決まっていたんだ!と思うと、今回はそれをきちんと私も表現できるように頑張らなきゃ!と改めて思っています。そして新感線さんといえば、アクションもすごくたくさんある印象なので、今回もきっとたっぷりあるんだろうなとは思っているのですが……。

――アクションに関しては、ご自身としてはどんな想いがおありですか。

アクションの立ち回りの経験はありませんが、体力には自信があります。ただ、おのれの身一つだったらなんとかなるとしても、物を使うのが苦手なんですよね。身体を動かすのは好きだし、マラソンとか持久力は自信があるんですけど。それこそ、メタルさんとお話ししていた時にもアクションのことを少し聞いたのですが、刀をどう振りかぶるかとかどう斬られるかというのは決まりというか型があるとおっしゃっていたので、そういう基礎的なことをしっかり理解していないとできないのかなとも思いつつ。経験豊富なキャストの皆様からもたくさん教わりたいと思っています。私の中では新たな挑戦ばかりの舞台ですが、吸収して自分のものにし、お客様に届けたい!という思いです。

――最も楽しみなことというと、どんなことですか?

たくさんありますね。今日はヴィジュアル撮影だったのですが、時代劇のかつらとメイクだけでもう、ものすごくテンションが上がりました。時代劇の舞台も初めてなので、きっと衣裳や舞台装置などもすごく凝ったものになりそうですし、舞台に立つだけでその世界に浸れそうで楽しみです。私は、今回「新感線の舞台に立ちたい」という夢がついに叶うのですが、人生で夢が叶うことってなかなかないことですよね。だから、その夢だった舞台に出させてもらった後、自分はさらにどういう気持ちになるんだろう?ということも、今回はすごく楽しみなんです。ですから、この公演が終わった後の自分がより成長した次の夢を掲げられるように、全力で取り組んで頑張ろうと思っています。でもまた「もう一度、新感線の舞台に出たい!」って書くのかもしれませんね(笑)。

――では最後に、お客様に向けてお誘いのメッセージをいただけますか。

今回、45周年という節目の公演に出させていただけることをとても嬉しく思っています。観てくださる皆様に感動やエネルギーをお届けできるよう、精一杯頑張りますので、ぜひ楽しみにしていてください!