1997年1歳半で初舞台を踏み、その後も劇団の看板俳優としてキャリアを積む。代名詞となっている鮮やかかつ洗練された唯一無二の殺陣、美しい日舞やダンスは多くの人を魅了。個性的な役から正統派な役まで幅広いジャンルを演じている。近年の主な出演作品に、【ドラマ】「べしゃり暮らし」(19・EX)、「警視庁・捜査一課長」(18・EX)、【舞台】「BANANA FISH The Stage-前編-」「陽だまりの樹」(21)、「劇団朱雀 復活公演」(19-20)、「遙かなる時空の中で3」(18)、「あずみ~戦国編~」(16)、「南の島に雪が降る」(14)、「里見八犬伝」(12)など。劇団☆新感線には、「蒼の乱」(14)、「偽義経冥界歌」(19-20)に続いて3作目の出演となる。

早乙女友貴
コメント

前回出させていただいた『偽義経冥界歌』は博多では一公演もやれずに中止になってしまったので、今回はリベンジみたいな気持ちもあります。こんなにすぐにお話をいただけて、純粋に素直にうれしく思っています。それと同時に「またしても殺陣が多そうだなあ、疲れるなあ」という気持ちも湧いています(笑)。だって撮影で初めて見たんですが、僕が持たされた武器って刀の柄に先に長い紐がついて、その先にカッコいい手裏剣みたいなのがついていて。本番もあれで戦うのかどうかはまだわかりませんが、いかにも大変そうだなって思いました。

僕が演じるのは狐霊の一族、ラン。吉岡さんの弟のキツネです。前回は亡霊でしたが、今回は人間でもなく、キツネでしたね。やりがいがありそうですし、ものすごく楽しみです。ヴィジュアル撮影で実際に衣裳をつけてみたら、僕、あんなに爽やかな青の衣裳を着るのはたぶん初めてなので、とても新鮮でした。耳もついて、付け爪も長くて。初体験のことだらけだったので、楽しい撮影になりましたね。ただ、あの尻尾も本番ではどうなるんだろう?ってことだけが、今は心配です。尻尾アリで戦うのかなあ?

そして相変わらず今回も頭がそんなに良くない役です。『偽義経』で演じた牛若に引き続き、という感じで同じような匂いがしますね(笑)。だけど牛若よりも、陽のエネルギーが強いかな。おそらく新感線においてこういう立ち位置の役は、ものすごく大変なことになることは既に承知しているので、あとはいのうえさんの演出に全力で応えながらがんばるのみです。また劇団員のみなさんと一緒に稽古ができることも、心待ちにしています。

新感線に出させていただくのは三作品目ではあるんですが、『偽義経』は二年にわたっての上演でしたから「実質四回目でもう準劇団員だな」と言っていただきました(笑)。それで二作品続いてこういう頭のよろしくない役をいただけたので、この先も新感線におけるこのポジション、つかんでいきたいですね。おバカ役に関しては僕か須賀健太が争っていくことになりそうな気がしています(笑)。でもこういうちょっと抜けた役って、新感線以外ではあまりやる機会がないので。そういう意味でも、ふだんやらないキャラクターを演じることは楽しみですし、ぜひともおバカを極めてみたいと思っています。もちろん、存分に暴れるつもりです!

キツネに化かされたと思ったエピソード
大衆演劇は演目が日替りなので、前日にセリフを覚え翌日が本番なんですね。ある日、僕が初挑戦する演目があって、帰宅してから集中してセリフを覚えようとイヤホンをつけて、全部覚えてから寝たんです。だけど朝起きたら何ひとつ頭に入っていない。全部覚えたと思ったのは夢で、実際はイヤホンした途端爆睡してました。自分自身に騙された、という経験でした。

Profile 1997年1歳半で初舞台を踏み、その後も劇団の看板俳優としてキャリアを積む。代名詞となっている鮮やかかつ洗練された唯一無二の殺陣、美しい日舞やダンスは多くの人を魅了。個性的な役から正統派な役まで幅広いジャンルを演じている。近年の主な出演作品に、【ドラマ】「べしゃり暮らし」(19・EX)、「警視庁・捜査一課長」(18・EX)、【舞台】「BANANA FISH The Stage-前編-」「陽だまりの樹」(21)、「劇団朱雀 復活公演」(19-20)、「遙かなる時空の中で3」(18)、「あずみ~戦国編~」(16)、「南の島に雪が降る」(14)、「里見八犬伝」(12)など。劇団☆新感線には、「蒼の乱」(14)、「偽義経冥界歌」(19-20)に続いて3作目の出演となる。