浜中文一 コメント

ようやく劇団☆新感線に、観る側ではなく観られる側として出られることになったことは率直に嬉しかったです。新感線の舞台のイメージは、もちろん内容からして面白いんですけど、殺陣やアクションの運動量が多いので肉体的にはしんどそうやな、という(笑)。以前、(生田)斗真くんが出ていた時に楽屋に挨拶に行ったら、終演直後に氷水で足を冷やして、喉のケアもしていて。「新感線はキツいよ、覚悟しておいた方がいいよ」と言われましたしね。

でも今回は出演者の人数は11人と少ないし、上演時間もいつもより短いのでどういうお話になるんだろうと思いながら台本を読んだら、いろいろな要素が詰まっていてもポンポンと見事に収まっていくので、やっぱりすごいな新感線!と思いました。僕としては初めてと言ってもいいくらい、ツッコミ側の役どころです。それでもまあ、ボケられそうなところではとことんボケていこうと思っていますけれども。

『木更津キャッツアイ』ですごく好きなキャラクターを演じていた古田さんと阿部さんとご一緒できるのも嬉しいし、同じく初参加組の西野さんとはなんとか新しい刺激となって若さの風を吹かせたい。しかし僕も20代やったらフレッシュにがんばります!って言えるんですけど、30になってから既に3回も誕生日迎えちゃってますから。僕も若いなんて言ってもいいんかなあ(笑)。そして僕の場合『ガラスの仮面』(2016年)に出演していたこともあるので、今回は新たな第二の〝月影先生〟が自分の中に生まれそうで、そのことも楽しみです。木野さんバージョンの月影先生はどんなふうになるんやろ。

とにかくずっと出たいと思っていた新感線の舞台に初めて出させて頂くのでいろいろなことを学びたい。ここで目一杯がんばって、次はぜひフルスペックの新感線の舞台にも呼んで頂きたいです。本当は僕はあまり気張らないタイプなんですが今、とてもワクワクドキドキしています。真っ直ぐ純粋に、おバカをやります。何も考えずに思い切り笑いたい方、劇場までお越し下さい!

舞台に立つ上での信条

難しいですね。外部の舞台作品に初めて立たせてもらった頃にはあったと思うんですが、最近はそういうのは何もないほうがいいというか、僕にはそれが肌に合っているというか。ただ、本番中も本番だとは思わず、今からひとつの人生を歩みに行く感覚でいる、そのくらいです。

Profile Hamanaka Bunichi 1999年にジャニーズ事務所に入所し、多数の舞台やコンサートに出演。舞台『ガラスの仮面』(14・16)、舞台『もとの黙阿弥』、ミュージカル『ドッグファイト』(15)等の出演を経て、16年にミュージカル『50Shades!~クリスチャン・グレイの歪んだ性癖~』(19年に再演)で初主演を果たした。演技力や歌唱・ダンスの高いスキルに加え、独特のユーモアセンスを持つ。近年の主な出演作に、【舞台】ミュージカル『Now. Here. This.』『スマホを落としただけなのに』(20)、『スケリグ』(19・20)、『ELF The Musical』『THE BLANK!~近松門左衛門 空白の十年~』(19)、『THE YOUNG LOVE DISCOTHEQUE』(18・19)、『Take me out 2018』『犬神家の一族』『マクガワン・トリロジー』(18)【ドラマ】『初めて恋をした日に読む話』(19・TBS)など。現在、NHKラジオ第1『らじらー!サタデー』のMCを務めている。