舞台は自由なもので、コンプライアンスから解放されてOK。(古田)
清野
60歳!? 考えられない。想像つかないです。
須賀
僕は渋い人になりたいです。
古田
どんな人?平泉成さんみたいな?
須賀
はい。大渋(オオシブ)俳優に向けて頑張ります。
早乙女
63歳…。僕はできれば仕事したくないです。でも今、60代でバリバリの方も多いから、やるかも知れない。『蒼の乱』で平幹二朗さんが魔王みたいでした。膨大なエネルギーを放出していて、信じられなかったです。
高田
みんな80代。かろうじて生きているかな?
古田
聖子さんや粟根さんは生きていそうだなぁ。おいらは太一と一緒で、55歳で引退したいんだよね。
須賀
え?すぐじゃないですか。
古田
だから、あと一年(笑)。後は趣味として、劇団をやる。
全員
ああ!(納得)。
古田
興行のこととか考えず、貯金はあるから、55歳から60歳ぐらいまではダラダラと、完成を諦めたチ○コ・ウ○コミュージカルをやる。平さんはカッコいいけど、実際はジレンマがあるよ。歳をとるとスキルは上がるけど、体力が落ちる。このスキルを30代で持っていたら、もっと面白いことができたのに。もっと早く上手くなっておけばよかったなぁって。
――古田さんはそうおっしゃいながらも、ずっと板の上の人だと思います。
古田
まあ、立てる限りは立っていようかなぁと思うけど。でも絶対走れなくなるし、跳べなくなる。理想はドロップキックなのに、16文キックしかできなくなるわけで。
高田
それもありがたいですよ。16文キックを見たらありがたいなぁって、だんだんそんな気持ちになってくるのはなぜだろう?
古田
かと言って、絵を描いたり、ヨガやったり、趣味に生きるのは嫌だなぁ。
粟根
盆栽とかね。
古田
盆栽は今、やってるから。根刈りするの楽しいよ!
――最後に、このメンバーで挑む『けむりの軍団』への意気込みをどうぞ!
早乙女
今まで新感線は5作品に出ましたが、今回、古田さんをはじめ、一番新感線らしい環境に居られるのは嬉しいことです。前回の『月髑髏』(『髑髏城の七人』Season月)が大変すぎて、今回はすでに安心感が!
須賀・高田・粟根
すいませんでした!
須賀
あれ?意外に今回のキャスト、『月髑髏』率が高い。
早乙女
だから今回は古田さんに頼って、後はうるさい須賀健太をいじめます(笑)。
清野
記念すべき作品に出演できることが嬉しいですし、二度目の新感線をとにかく楽しみたい。いつも、変に考えすぎる傾向があるので、純粋に楽しむことを目標にしたいです。
須賀
僕も再び呼んでいただけたのが嬉しいですし、今回は多くの劇団員の皆さんとご一緒できるのが楽しみです。若い分、汗をかいて、全力投球で取り組みます。
高田
馴染みのある方々ばかりなので、いらぬ前置きは必要ないですね。作品が面白くなるように、みんなでサクサク稽古しましょう。
粟根
皆さん、髑髏城の経験者。太一くんの言う通り、髑髏城はかなり大変だったので、今回はゆっくり、古田くんの掌の上で一緒に遊べたらいいですね。
古田
おいらは劇団員の中でも一番不真面目、すぐふざける人です。みんなに、怪我しない程度にふざけていいんだよ!と伝えたい。舞台は自由なもので、コンプライアンスから解放されてOK。努力はするけど、我慢も無理もしない。みんなで美味しいお酒を飲みながら、ゲラゲラ笑いながらウ○コの話ができるといいなぁ!
TEXT:三浦真紀 撮影:岩田えり